入院日記のページ


2001.11.24 作成

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11/13(火) 防災訓練

 *昨日から館内放送で、今日防災訓練が行われるという連絡が流れているので楽しみにしていた。

  看護婦さんに「僕たちも避難するんですかね?」ときいたら、「そんなわけないでしょ。動けない人はどうするの?」ですって。

  しかし、よく考えたら本当に火事になったら動けない人はどうなるんだろう? やはり車椅子は確保しておいた方がよさそうだ。

 *今日は週一回のお風呂。また担当がWさんになった。お風呂に入っていたら、館内放送があり、避難訓練が始まった。

  どうやら看護婦全員で避難するわけではなく、各チーム2人だけだそうで、彼女はそれにあたってしまったのだそうだ。

  それを聞いて「え? じゃあこのまま僕もベッドごとゴロゴロころがして避難するんですか?」と聞いてみたら、

  「それは猥褻物陳列罪になるのでできませんね」と返された。しかし、本当に火事ならそんなこといってられないだろう。

  お風呂を早めに終えて、彼女は訓練に向かった。

  あとで聞いたら、病院前の公園に集まって、水入りの消火器で消火訓練をやったのだそうだ。見物に行けばよかった。

 *M永先生が来てくれた。この間のことやこれからのことなどいろいろな話をした。

 *夕食に松笠焼きが出た。たしか入院したての最初の食事がこれで、今回が3回目だ。

  どうやら病院食は28日の周期でまわっているようだ。それにしても献立が豊富だと思った。

  食事はおいしいが、考えてみると麺類が少ない。そば、うどん、スパゲティが28日間に1度ずつだ。

  あと、揚げ物はめったに出ない。天ぷらが2回、かつが1回程度。鳥の唐揚げとか食べたいなぁ。

  すし、さしみ、ざるそば、生卵なども食べたいのに・・・。

 *夜、例の本を書いた部長のH辺先生がいらっしゃった。心配してわざわざきてくれたようで、ありがたい。

  結論としては、安静にしていて骨ができてくるのを期待しようということだった。

  また、痛みの10段階評価の紙を見せたら、面白がってくれた。

  

11/14(水) MRI検査

 *今日は、朝からまずX線検査。上からだけでなく、斜め方向からも撮影した。ネジのようすを見るためだろう。

  昨日気づいたのだが、もらった検査票に書いてある生年月日がちがっていた。念のため聞いてみるとX線室でもまちがっていた。

  H看護婦によれば、最初に救急車で運ばれたときに救急隊員がまちがったため、病院内の書類すべてがちがっているらしい。

  僕の意識があったために、聞き取りでやったのがいけなかったのかもしれない。免許証とかで確認してもらうべきだった。

  しかし、どうまちがっても「さんじゅうにち」が「とおか」に聞こえるわけはないと思うのだが・・・。

 *N中先生が、MRI検査のための点滴を入れにいらっしゃった。

  彼女は、僕の左右の腕をざっと見回して、「ここにしましょう」というと、ひとつも失敗せず、一発で決めてしまった。

  「ここみたいに二股に別れているところの方が、血管が逃げなくて入れやすいんですよ」とのこと。ノウハウがあるんだ。

 *さて、いよいよMRI検査。磁気共鳴による装置らしいが、原理はよくわからない。今回は筋肉組織を撮影する。

  装置は巨大な磁気コイルを使用しているので、検査室に金属類は持ち込み禁止だ。時計、メガネ、指輪、イヤリングなどなど。

  ベルトやブラのホックなども危ないらしい。意外にも入れ墨やアイシャドウのブルーのものは鉄が入ってるそうでやけどするとか。

  車椅子もアルミ製のものに乗り換えて検査室にはいった。

  前もって同室のFさんに、「せまい土管みたいなところに入って、30分くらい工事現場みたいにうるさいよ」と教えられた。

  たしかに丸い筒状のところにはいり、おなかにコイルをのっけられ、耳栓を渡されると、「ビーッ、ビーッ」と騒音が始まった。

  が、5分くらい経ったら寝てしまった。さすがにどこでも寝られる特技の持ち主だ。

  あとで聞いたら、骨、神経、筋肉と撮影対象がちがうと音もちがうんだそうで、僕の場合は大きな騒音ではなかったらしい。

 *検査からもどると、卒業生のお母さん方N、T、Tさんがお待ちになっていた。T橋さんは待ちきれずに帰られたそうだ。

  写真集と本のおみやげをいただいた。そこへ校長先生もお見えになり、ひとしきりお話しして帰られた。

 *うっかりしていて、痛み止めをきらしてしまった。Y看護婦が特別に持ってきてくれた。

  そういえば手術直後も痛がっていたらくれたっけ。Yさんに「痛み止めの女神だ」と言ったら大笑いしてた。

  まじめであまり笑わないけれど、笑うとえくぼがかわいい。

  10段階を作成するときに習っているかどうかを年齢順に取材していたのだが、Kさんより若いと思ったら違っていた。

  Yさんの方が落ち着いてるし、Kさんの方が元気よく走り回っているから間違えてしまった。

  二人そろっているときに、「Yさんが自分の方が年上に見られてムッとしていたよ」と冗談を言ったらじゃれ合っていた。

  やはり年齢が近いせいか仲がいいらしい・・・。

  

11/15(木) 部長回診

 *イチカワさんが、僕も前に行ったリハビリ病院へ検査に行った。会社の同僚の車にのせてもらったみたいだ。

  やはり労災だと会社ぐるみで面倒を見てくれるみたいだ。昼ご飯は向こうの病院のレストランでカレーを食べたそうだ。

  カレーも月1回だから食べたくなるわけだ。

 *部長回診があり、H先生がいらっしゃった。「石川さん、痛みの10段階、HPに発表してくださいよ」とのこと。

  あいかわらず病状を聞くのはどうでもいいみたい?・・・ということで、13日の日記のところに書かせていただいた。

 *中3のもうひとつの組のお母さんたちがお見舞いをもってきてくださった。なんだか恐縮・・・。全部の組がきたらどうしよう・・・。

  

11/16(金) 検査結果

 *明け方、日の出直前の東の空の低いところに金星が見えた。日の出も見られた。出る場所がだいぶ右に寄ってきた。

 *S山先生が、クラスの親からということでお見舞いを持ってきてくださった。彼がいる間に、I先生が今朝の採血の結果を言いに来た。

  炎症がだんだんおさまりつつあるということで、あさっての流星群のための外出が許可になった。

  その後、MRI検査の結果も言いに来てくれた。MRI検査の処理はコンピュータでやっているのだが、それが丸一日くらいかかるらしい。

  結果を書いた紙を見せてもらったが、アーチファクトとかなんとか専門用語が多い報告書だった。

  要するに、特に化膿や感染などはなく、術後で痛んでいる部分が見られるだけとのことだった。

  ただ、どうやら手術部位付近しか気にしておらず、現在痛い内股を見ていないようなので、もう一度見てもらいたいとお願いした。

 *安静状態であること、仕事を休んでいることなどいろいろ考えて、結局外出は断念することにした。

  こんどの流星雨は、見逃せばもう一生見られないのではないかと思うが、これも運命と思ってあきらめよう。

 


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