2001.10.2 作成
*今日、ついに点滴がぬかれた。いままで鎖骨の下にずっと入っていたのだが、とうとう不要になったということだった。
おかげで10日ぶりにシャワーで髪の毛を洗ってもらうことになった。ただしベッドに寝たまま・・・。
まず、同じ階にある浴室までベッドに乗ったまま運ばれた。浴室にはシャワー設備以外にも、いろいろあった。
普通のお風呂のほかに、寝たまま入れるお風呂とかもあった。
僕は、シャンプー専用のベッドに移され、仰向けのまま頭を洗ってもらった。今度はまた1週間後だそうだ。
*夕方、天文気象部の高3の3人衆が花とルービック・キューブを持ってやってきた。
文化祭のようすを聞きながら、キューブで遊ぶ。帰り際、キューブにサインをしてもらった。よい記念品となった。
*最後に事務のSさんがやってきた。忙しいところを申し訳ない。
9/27(木) 朝日
*5:50、また朝日が壁に映った。秋分の日より時刻は遅くなり、位置もやや北寄り。日の出がやや南になったことが確認できた。
まったく空や景色が見えない状況であっても、観測はできるんだなあ・・・などと我ながら感心してしまった。
*となりのTさんが、初めて車椅子に乗った。ちょうど入院してから50日目だそうだ。はじめてお互いの顔を見た。
30歳ちょっとだろうか。だいたい想像通りだった。自分の1ヶ月後を見ているようで心強い。
*夕方、I先生と天文気象部の現役生4人が来てくれた。文化祭の詳細な報告を聞かせてもらった。
しし座流星群観測の相談を受けたが、残念ながら自分は行けそうもない。車椅子に乗っていたら、見られるだろうか。
*星ナビのK口、K村両氏がきてくれた。思えばこの2人とは世界中あちこち一緒に出かけたものだ。危ないこともあったっけ。
また行けるようになるのかなあ・・・。 K村氏いわく、「バチがあたったんだよ」 うーん、そうなのかぁ・・・。
*明日は手術ということで、手術室担当の看護婦、麻酔担当医がそれぞれ説明に来てくれた。あとは剃毛、浣腸。21時以後は絶食。
となりのTさんによれば、「すべて眠っている間に終わる」ということなので、それを聞いて安心した。
9/28(金) 手術
*朝の検温に来た看護婦のKさんが、何も言わないのにわざわざベッドを動かして窓から朝日が見えるようにしてくれた。
久々に見る朝日は、オレンジ色でまぶしく、とてもきれいだった。おかげで、すがすがしい気分になることができた。
*8時、眠り薬をもらい、9時、いよいよ手術室へ。ベッドを乗り換え、ベッドごとそのまま手術台に固定された。
吸入器をつけたら、急に意識が遠のき、あとはなにもわからなくなった。
*手術内容は、恥骨の上を水平に切開して、離解した恥骨をひきよせてから、4つ穴の金属プレートをボルトで固定するとのこと。
プレートはチタン製で、一生入れたままとなる。空港の金属探知器にはひっかからないのかな?
*気づいたら病室だった。さっき眠ったばかりのような気がする。4時間半の手術だったが、ほんとに眠ってる間にすべてが終わった。
ふと見ると、おなかの上にあったフレーム(創外固定器)がなくなっていた。しばらくつけたままという話だったが。とてもうれしい。
フレームはとったとしても、少なくともピンは抜かずにとっておくということで、抜くときはまた痛むからいやだと思っていたのに。
ピンもきれいさっぱりなくなってよかった。横向きに寝ることもできず、つらい毎日だったからなぁ・・・。
*ここ(13号室)はもとの部屋ではなく、ナースセンターの前のHCU(ハイ・ケア・ユニット)というところだった。
酸素マスクや心電図モニターもあり、よく目が届くようになっている。すくなくとも一晩はここで過ごすということだ。
案の定、麻酔が切れた夜からは傷が痛み出した。我慢できないような痛みだったが、何とか耐えた。本がなくてつらかった。
・・・つづく