静岡帰省のページ


1999.1.3 作成 1.7更新

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1月2〜4日、嫁さんの実家の静岡県由比町へ行ってきました。
以下にそのようすをレポートします。

由比町

地図

由比町は東海道53次のひとつとして数えられる古い宿場町です。

現在は、桜エビとシラスがよくとれる漁港があることで有名です。

旧道

実家の前の道路は旧東海道です。

今は家がたて込んでいて狭いですが、かつてはここを大名行列が通ったのです。

広重

広重の描いた絵にもでています。昔は「由井」と書いたようですね。

由井正雪の生家も保存されています。

薩た峠

峠

ここ薩た峠は由比町と清水市の間にある峠で、カレンダーなどでおなじみの景色が展望台から見られます。

この峠道は1655年に朝鮮使節を迎えるために開かれたそうで、その前は海岸の岩場を波のうち寄せる合間をついて飛び渡るような難所「親不知子不知」(おやしらずこしらず)だったそうです。

名前の由来は、薩た地蔵が海から網にひっかかってあがり、それを山頂にまつったためだそうです。
峠左 峠右

ステレオ写真です。

東名高速を名古屋方面から走るとき、清水インターをすぎてトンネルをぬけると富士山が正面に見えます。それがここです。

峠の松

ここはなんとなく広重の描いたような当時の面影を残しています。

この峠はたびたび古戦場となっており、足利尊氏が1351年の観応の騒乱のときに陣をはったり、今川氏真が武田信玄に破れたのもここだそうです。

峠道

峠への道は整備されて東海自然歩道となっています。旧東海道でもあります。

左の畑の中に見える石垣は江戸時代当時の道幅を示します。ここも大名行列が通ったのです。

今のように海岸が通れるようになったのは安政の地震(1854年)の際の隆起のおかげだそうです。それまではここを通ったのですね。

清水

峠の向こう側の清水方面を見たところです。

見えてはいませんが、清水港のむこうには三保の松原もあります。

みかん左 みかん右

ステレオ写真です。

峠道の周辺はみかん畑でした。ハッサクでしょうか、ちょうど食べ頃みたいです。

お太鼓祭り

目印 由比町の町屋原地区で、元旦から3日の早朝にかけて夜通しで太鼓を打ちながらねり歩く奇祭です。
この祭りは豊積神社の祭礼です。延喜式神名帳にも出ている由緒ある神社です。
町屋原は太古の昔、物々交換の市場だったためについた名そうで、そこで五穀の神「豊受姫」が天武天皇の白鳳年間にまつられたそうです。

お社 平安時代の延暦10年(791年)、ご神託により木花開耶姫(このはなさくやひめ)をまつり、豊受姫は稲荷社にうつりました。
延暦16年、桓武天皇から坂上田村麿が蝦夷征伐を命ぜられ、その途上ここに立ち寄り戦勝を祈願されました。
そしてその帰路、戦勝報告に立ち寄ったのがちょうど旧暦の正月1日だったということです。

入口 戦勝を祝って3日3晩太鼓をかついで打ち鳴らしながらねり歩いたのが祭りの起源だそうです。
昔は旧暦の大晦日から行われた祭りも、昭和37年からは新暦に改められ、元日からになったそうです。
ひところはあまりの激しさに玄関の戸が壊されるほどだったといいます。

太鼓像 提灯

豊積神社の境内には太鼓祭りの像がありました。

小学生達が上手に作った提灯が参道にかかっていました。

祭り1 祭り2

昨年は祭りが始まってから1200年目だったそうです。

太鼓のまわりの人は提灯を持って一緒に歩きます。ちょっとだけ持たせてもらいました。

いちご狩り

看板

嫁さんの妹夫婦の案内で2家族で清水市の久能山へ石垣いちご狩りに行きました。

「たしかヤクザ農園とかいうのがよかったんだけど...あった!なんだサクザ農園じゃん。」

予約必要

しかし、小屋は無人で「予約必要」という張り紙。電話番号が中に置いてある箱に書いてある。電話してみた。

「もしもし、ヤクザ農園さんですか?」「はいサクザ農園です!」

ということでご自宅へ行ってみると、「あ、さっきの電話の方ですね?ヤクザじゃないですけどどうぞ(笑)」と案内されました。農園は親子2代でやってるそうです。

組合

組合が張ったという表示板には30分の時間制限が。

「あ、いいんだよ、うちは時間制限はもうけてないから。ただし、持ち帰りと、このハウスだけじゃ足りないというのはかんべんね。」と息子さん。

ハウス1 ハウス2

ということで一人1800円を払っていざハウスへ。斜面にはいたるところにビニールハウスが並んでいます。70もあるハウスの34番に案内されました。

毎年来る予約客が多いそうです。中には25年来てる人も!「え?予約してないの?じゃ下に案内するんだった。」と親父さん。上の方が味がいいそうな。ラッキー。

えり イチゴ

ミルクと食べかす入れをもらって、さあ食べよう。「あまーい!おいしーい!」

大粒で、日に当たってよく赤くなっているのがおいしいようです。

花 花2

いちごの花。ふつうは5枚の花びらがあるようです。がくは10枚にさけています。

ところがこれには6枚の花びらが!がくは12にさけています。突然変異でしょうか。

花左 花右
ステレオ写真です。いちごは根に近い方から順に実をつけていくようです。今回は一番根に近いところに食べ頃のがありました。
「うちのは千葉の試験場でできたのを使ってる。葉が小さくて、実がよく日に当たって赤くなる。」と親父さん。
15000本の苗を7月下旬から9月末まで、気温15度以下の井川ダムの方に持って行くそうです。そうしないと花が早く散って正月までもたないとか。
正月にちょうど食べ頃になるようにするのも大変です。

石垣 石垣いちごの名はこの石垣を積んでおいてその穴にいちごを植えることからついています。
こうすることで、狭い土地でもたくさん日当たりよく植えられるということです。
石垣は5段に積んであり、上の方ほど早い時期に植えられたようで、下の方はまだ赤くなっていません。

ミルク いちごは熟しているものはとても甘いのでミルクをつける必要はありません。
ただ、終盤は甘いのを食べつくしたので、つけて食べました。
「うちのは味がええけんど、女の子の呼び込みがいないでなぁ。でも、いちごのうまいのと女の子とどっちがええ?女の子は食べられんじゃろう。」...確かに。

とったあと から
我々のとったあとはもう緑色。次のが赤くなるまで期間をおくことになります。
僕はとうとう40個も食べてしまいました。お店では1つ100円で売ってるそうだから4000円分です。
赤いゲップが出そう...

記念写真 みやげ
全員満足して看板の前で記念写真。
「いちご狩り自体はもうけがほとんどないボランティア状態。みやげ買ってくれんかったらやってけない。9割の客がみやげ買わんかったらもう明日からやめる!」最後までおもしろい親父さん。病気で留守番のともよちゃん(姪っ子)にしっかり買って帰りました。
行きたい方は、054(237)1876へ電話を。ゴールデンウィークまでだと思います。


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