火星の大接近のページ
2003.9.9 作成
戻る
火星の大接近について
火星は太陽のまわりを1.88年でまわり、地球は太陽のまわりを1年でまわります。
そのため、地球は火星を約2年2ヶ月ごとに追い越し、そのとき接近します。
ただし、火星の軌道はつぶれた楕円軌道で、太陽との距離が大きく変化しますので、
軌道上のどこで地球に近づくかによって、接近したときの距離も大きく変化します。
最も近づく時を「大接近」、最も接近距離が大きい時を「小接近」といいます。
大接近は約15年ごとに起きますが、今回のはその中でもかなり近いものです。
計算上、今回程度の接近は、5万7千年前までさかのぼらないとなかったそうです。
火星の見え方
火星が地球に接近しているときは、太陽の反対側に見えます。
そのため、見える方向は満月と同じことになります。
つまり、日没とほぼ同時に東の空に昇り、真夜中に南中し、日の出のときに西へ沈みます。
9月9日には、満月直前の月と並んで見えました。
下図は9月10日(水)の20:30のものです。
観測
口径20cmの反射望遠鏡に、WEBカメラをつけて撮影してみました。
1コマのみの撮影では、よくわかりません。
ビデオ画像のフレーム300枚程度を合成してみました。
右の絵は当日の火星の模様をしめしています。
太陽湖が正面に来ています。すぐ右上にマリネリス峡谷も見えます。
画像処理をもっとうまくすればまだまだ細部が出そうです。
ということで、2000枚程度を合成したものです。
左が合成しただけの画像で、右がwavelet変換して色調整したものです。
変換によって劇的な効果が現れていることがわかります。
戻る