1等星:なし
5月5日午後8時の北の空のようすです。
おおぐま座・こぐま座は北の空でほぼ一年中見えます。特にこぐま座は「北極星」を含んでいますので、北の空のほぼ中央で回転していて地平線下に沈むことがありません。
おおぐま座がよく見えるのは春の日没後で、北の空高くを見上げると、明るい7つの星である「北斗七星」がよく目立っています。
北斗七星はおおぐま座の熊のしっぽにあたります。北極星はこぐま座のしっぽの先です。
空の暗いところへ行くと、おおぐまの頭や足もよくわかりますが、こぐまの方はどうみても足はわかりません。
おそらくこぐま座の星の並び方が北斗七星と似ているのでペアにされたのでしょうね。
写真では、明るい星の北斗七星と北極星がよくわかります。
しかし、それ以外の星は、暗くてほかの星に埋もれてしまいますね。
おおぐま座には有名な北斗七星があり、こぐま座には北極星があります。
北斗七星のひとつであるミザール・アルコルは2重星として有名です。
また、おおぐま座には銀河系の外にある銀河がたくさん見えます。Mナンバーがついたものだけでも5個あります。
M天体は、惑星状星雲のM97を加えて全部で6個です。
北斗七星はひしゃく(神社の手を洗うところでよく見る)の形に7つの星が並んでいます。
7つの星の中央のものだけが3等星であとは2等星でできています。
α星(ドゥーベ)とβ星を結んで5倍半のばすと北極星を見つけることができます。
おおぐまの頭の後ろあたりに2つ並んでいて、両者はかつて衝突したらしいです。
右のM81は1200万光年にある美しい渦巻き型銀河で、左のM82は1700万光年にある爆発したように見える不規則型銀河です。
M81には1993年春に超新星が現れ、望遠鏡でよく見えました。
M82の中心部では、活発な星生成(スターバースト)や超新星爆発が起きていて、高温の電離した水素ガスが銀河の外側にまで噴出しています。
北斗七星のひしゃくの底にあります。左上のM108は4600万光年にある棒渦巻き型銀河で、銀河系の外にあります。
右下のM97は2万3千光年にある惑星状星雲で、銀河系の中にあります。これらは全然違う距離にあるものが、たまたま同じ方向に見えているだけなのです。
M97はふくろう星雲とも呼ばれ、この写真ではわからないですが、丸い形のなかに濃淡が見え、ふくろうの目のように見えます。
ミザールは北斗七星のひしゃくの柄の先から2番目の星です。肉眼でも目のいい人ならそばにアルコルがくっついてるのがわかります。
昔、アラビアでは兵隊の目の検査に使われたという話です。これが見えればいい兵隊になれるということでしょう。
ミザールとアルコルは近くに見えますが、0.3光年も離れているそうです。
望遠鏡でミザールを見ると、これがさらに2つの星(ミザールA、ミザールB)でできていることがわかります。
驚くことに、スペクトルを調べるとミザールA・Bとアルコルの3つはすべて接近した2つの星であることがわかるそうです。
つまりこれらは6連星なんですね。
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むかし、オリンポスの山のふもとに、それは美しいカリストという娘が住んでいました。大神ゼウスは、空の上から今日も・・。 「おお〜〜っ、カリストがいるぞ。あの、清らかな瞳・透き通るような肌・やわらかな髪…。なんと清らかな娘。」 ゼウスは女神アルテミスに姿を変えて、そっと近付きました。 「カリスト・・今日は狩はどうだったの?」 「あ、はい、今日は・・ああっ、何をなさいます!まあ〜っ、あなたはゼウス様!」 「そうじゃ、私はゼウス。いつも空からおまえを見守っていたのだ」 |
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数ヶ月後、美しいカリストはおなかにゼウスの子を身ごもっていました。おさまらないのは、ゼウスの妻ヘラです。 「よくも〜、我が夫ゼウスの子供をはらんだね〜!」 「ああ、ヘラさま、どうかお許し下さい」 「え〜い、おまえなど、みにくいクマにでもなっておしまい!」 「お許しくだ…ウオー!ウオー!こんな声しか出ない!うわー、腕に真っ黒の毛がモジャモジャと…。私は・・クマ?」 長いカギづめが生え、口は耳までさけていきました。 カリストは悲しい声をあげながら、森の奥へ消えていきました。 「いいきみだわ・・」 |
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それでもカリストから生まれた赤ん坊は、人間の男の子でした。森の中で狩人に拾われてすくすくと育っていきました。 15年後、カリストの子、アルカスは、腕のいい狩人に成長していました。 「今日は、どんな獲物にありつけるかな? わ〜っ!なんと立派なクマだ!こんな毛艶のいいみごとなクマは初めてだ。よし、一発で仕留めてやろう!」 「ウオー! あなたは我が子アルカス!大きく立派になって。会いたかった。アルカス、お母さんですよ、ウオー!」 「おっ、こいつ、ほえかかってくるぞ。いい根性だ。その大きな胸に矢を一発、お見舞いだ!」 |
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それを見つけたゼウスは叫びました。 「ああっ!アルカス!そのクマは、お前の母親だ!やめろ!」 ゼウスは、大きなつむじ風をサァーッと巻き起こし、矢をつがえていたアルカスと、そしてクマも一緒に高い空に舞い上げました。 「カリストよ、悲しい思いをさせてすまなかった。アルカスは、私の子だ。私の子に母親を殺させるわけにはいかぬ。ふたりを、星にして空に上げよう!」 こうして母と子は、大熊座・小熊座となって、空に輝くようになったのです。 |
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ヒントは神話の中にあります。放送を聞いて答えればいいですね。
〆切は5月末日です。
では問題です。
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