2001.3.24 作成
メシエマラソンは今回で9回目です。毎年この時期の新月に近い土日に、滋賀県多賀町のダイニックアストロパーク天究館でおこなわれてきました。
昨年からは、ここ福島県の滝根町にある星の村天文台でも同時開催となりました。メシエマラソンとは?
別に走るわけではありません。夜空にあるメシエ天体107個のうち、一晩で何個見られたかを競うものです。
徹夜で望遠鏡を操作して見るわけですから大変な集中力と忍耐力ともちろん体力が必要です。望遠鏡操作の技術もいるわけです。
最近は望遠鏡が進化して、自分で自動的に導入してしまうこともできるようになりました。そこで、手動部門と自動部門はカテゴリーを別にして走ることになりました。
さあ、今年は何個見られるか...開会式
天文台の台長の大野さんのあいさつです。
「今世紀最初のメシエマラソンです。みなさん、がんばってください」
滝根町の教育長の白岩氏のあいさつです。
「この町は2つの鍾乳洞をかかえ、年間60万人の観光客がきます」
天文雑誌「星ナビ」の編集員大川氏があいさつします。
「豪華賞品を用意しています」
準備完了
天文台の東側に陣取りました。でも東側に山がせまっていてあまり見晴らしはよくないです。今回も手動導入でがんばります。
我がチーム(石川一家+大川組)は、手動の赤道儀にCCDをつけてその場で撮影し、画像処理をしてインターネットで中継するという暴挙を今年も行いました。石川カツヤが左写真の望遠鏡で見つけて、CCDで20秒間撮像します。撮像が終わると大川君にネットワーク経由で画像を渡します。すると大川君がステライメージ3で画像処理し、携帯電話で新宿のアストロアーツへ画像を送ります。
途中経過
撮影結果の画像を別ページにまとめました。
午後9時半、突然西から雲がやってきて、完全に曇ってしまいました。
みなさん休憩をとったり、宴会モードに突入したりしています。
はたして天気が回復することはあるんでしょうか?
午後11時ころ、ちょっと晴れてきました。
また外へ出てマラソン再開する人多し。
このまま朝まで突っ走れますよーに!
午前0時半ころ、雲が厚くなり再び中断。
すでに寝てしまっている人や、呑みに走っている人、恨めしそうに雲を見上げている人など。思い思いの状態になっています。
午前3時ころから、またまた晴れてきました。
いったん機材を撤収した人も、またまたマラソン再再開。こうなると気力・体力勝負です。
午前4時半ころ、雲が多くなりまたまた中断。
雲間を狙う瞬発力が試される、過酷なマラソンとなってきました。
午前5時過ぎ、雲が厚い中であたりが明るくなって終了しました。
途中で寝てしまった人も多かったですね。
結果は、手動の部門では今谷さんの64個でした。
石川はついに同会場の手動部門でトップを譲ってしまいました。
この天気で撮影をこなしながらでは無理もないけれど、くやしいです。
今谷さんは10cmの双眼鏡でした。軽く振り回せることと、視野の広さの勝利ですね。
自動導入部門の1位は安藤さんで、なんと92個でした。
わざわざ新潟からいらっしゃったそうです。
雲が多いときは自動の方が有利とはいえ、場所がわかってないとここまで見えるものではないです。初心者だとおっしゃいますが、たいしたものですね。