入院日記のページ


2001.11.7 作成

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10/26(金) 覆面算正解

 *先日の覆面算の正解を書くのを忘れていたので別ページに書きました。

  みたい方はこちらをクリックしてください。

 *窓際のSさんが退院したので、廊下側にいたイチカワさんが引っ越ししてぼくの向かいになった。

  引越はベッドごとおこない、テレビがのっている物入れもゴロゴロころがしていく。

  そのテレビがのっている台は「床頭台(しょうとうだい)」というのだそうだ。これまた専門用語。

  で、I村さんが退院したのでまた二人かと思ったら、僕のとなりにIくんがICUからやってきた。

  どうやらやけどらしいが、明日には退院できるのだそうだ。今日一日はようすをみるということか。

 *午後、いつものようにリハビリ。筋力強化のための運動をする。しかし、相変わらずもものつけねが痛い。

  車椅子の乗り降りにも支障がでるようになってきた。けっこうつらいものがある。

 *リハビリ後、玄関を出た前にある公園(さざなみ公園)へ行ってみた。

  そのむこうにある看護婦さんたちの寮は「さざなみ寮」というのだそうだ。

  で、帰りに1階にある売店で買い物をしてさいふを出そうとしたら、ない!!あれにはとなりだったTさんの名刺もはいってるのに。

  どこかで落としたようだ。車椅子なのでバッグは持てないし、ポケットもなかったので、ももの下にはさんでおいたのだ。

  公園に戻ったけれど、途中にも落ちてないし、公園にもなかった。ひとしきりウロウロしてから、玄関の警備員にたずねてみた。

  すると、「そういえばさっき財布を警備室に届けた人がいたようだ」というので、警備室へ行ってみた。

  みごとに届いていた。よかった。玄関に落ちていたそうだ。あそこは目の不自由な人のためにデコボコがついていて振動で落ちたのだ。

  やはり病院ということもあり、親切な人が多いのかもしれない。

  車椅子に乗っていても実に親切にしてくれる人が多いと感じる。病院外ではこうはいかないのかもしれないと思う。

  もちろん、自分が外で車椅子体験をしたわけではないが、電車のシルバーシートとかを見ていると親切でない人も多いと感じる。

  とにかく今日は親切な人のおかげで助かった。

  

10/27(土) CTスキャン

 *先日行ったリハビリ病院から手紙が来て、入院が本決まりになった。あとはベッドがあくのを待つだけだ。

  だいたい2週間待ちくらいで、入院日の1週間前に連絡するということだから、週明けにも電話がくるのだろう。

  また、リハビリ病院から異動してきたK看護婦に会ったので話をした。

  向こうではソーシャルワーカーと担当看護婦とリハビリ訓練士の3人が担当してくれるのだそうだ。

  なんだか本格的にやってもらえそうだ。

 *担当のI先生がいらっしゃったので、痛みについて質問をしてみた。

  「なぜ痛いんでしょうか?」

  「やはり事故時に筋肉が挫滅したか断裂したかしてるのでしょうね」

  「でも筋肉というよりは、もものつけねの中の方という感じですよ。このままリハビリしつづけてもいいんでしょうか?」

  「ええ」

  「痛くてリハビリどころじゃないんですが」

  「でもやらないと筋力がもどらないから・・・みんな痛くてもやってるんですよ」

  「痛み止め飲めばできるかもしれないけど、飲んだら痛くないから、かえって痛めてしまいそうでこわくて・・・」

  「飲んでやってもらうしかないでしょうね」

  「そもそもどうして痛いんでしょう?」

  「うーん、とりあえずCT切ってみますか。可能性をひとつひとつ見ていきましょう」

 *しばらくして、I先生が戻ってきた。

  「石川さーん、今日だったらすぐやれるそうですのでやりましょう!」うれしい知らせだ。

  で、検査室へ行く前に、造影剤のために点滴ラインを確保するとのことで、まず点滴をすることになった。

  まず左手に刺そうとするが、I先生でもやはり3回失敗した。ただ、彼女は失敗したことがわかっているので安心だった。

  どうやら僕の血管は、よく見えていて簡単にはいりそうだが、血管の壁が固いのでなかなか刺せずにコロッと逃げてしまうのだそうだ。

  右腕にしてもらったら簡単に入った。

 *さて、CTの検査室へ入った。丸いドーナツのような機械がベッドにセットされていて、そこに寝る。

  救急車で運ばれた日は全身を撮ったが、今日は腰の部分だけだ。先生がかたわらに立ち、造影剤を入れる準備をする。

  「造影剤がはいると、熱い感じがしますからね」と言われ、点滴ラインの途中に造影剤を注入された。

  すると、たしかに右腕の注入されたところがまず熱くなり、その間隔が上腕の方へと上がってきた。

  で、肩までジワジワ熱くなったと思ったら、急に胸からおなかへと熱さがはしっていった。

  静脈と動脈の血流速度の違いが実感できて面白かった。

  次はいよいよCTスキャンだ。全身のときはすぐにとったが、腰だけの時はまず位置決めをするという。

  見ていると、まずドーナツが腰のちょっと上からもものあたりまで、スーッと動いた。どうやらプレビューをしたようだ。

  しばらくすると本番ですといわれて、いよいよ撮影がはじまった。今度は時間をかけてゆっくりと降りていく。息も止めねばならない。

  そう、まさにコンピュータのスキャナと同じ動作だったのである。CTスキャンというんだから当たり前といえば当たり前だが...

 *その日のうちに結果がでた。

  「石川さん、特に何もないですね。骨は大丈夫だし、感染症や化膿もないですし、プレート周辺も大丈夫です」

  「そうですか・・・」

  「あとはMRIをやってみましょう。申し込んでから時間がかかるので今日予約しておきます」 とのことでした。

 *保健室のS藤さん、Y口さんが見舞いにいらっしゃった。上野の科学博物館によって来たそうだ。

  「日本人のはるかな旅展」というのをやっていたそうで、縄文顔・弥生顔の話でもりあがってしまった。

  縄文人は眉が濃く、二重まぶたで、耳が大きく、ひげが濃く、目鼻立ちがはっきりしている、ということだ。

  日本にあとから渡来してきたという渡来系弥生人はその反対である。どうやら僕は縄文人らしい。みなさんは?

  


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